今更遅いけど

私が高校生だった頃のこと。兄一家が「年越し」のために我が家(実家)を訪れた。2歳の甥っ子は、クリスマスプレゼントにパパから貰ったロボットを、戦利品のように掲げて私に見せた。そして「ジャーン!ジャーン!ジャジャーン!テテッテテッテテッテテッテ〜」と歌いながらロボットの手足をガシャガシャ折り畳んだ。するとアラ不思議、ロボットは戦車になった。私が「わぁ!すごいなぁ〜」と言うと甥は鼻を膨らましてどうだと言わんばかりの顔をした。そしてまた「ジャーン!ジャーン!ジャジャーン…」今度はさっき畳んだ所と違う箇所を伸ばし始めた。戦車はマシンガンになった。レバーを引くと「ピョロンピョロン」と間抜けたサイレンみたいな音がして赤いランプが点滅した。ドヤ顔で私を見る甥。「カッコイイ〜!!」大げさにリアクションしてやるとまた「ジャーン…」が始まる。1時間ほど付き合っただろうか。私の方が先に飽きてしまった。私は甥の前からそっと離れたが、彼は寝るまでの間ずっと、夢中になってそのロボットで遊んでいた。まだろくすっぽ喋れない2歳児だったが、宝物をゲットしたのが嬉しくてたまらない、その気持ちは言葉で説明されなくても充分に伝わってきた。

 私は大人になってから、しかもまあまあの小母さんになってからふとそのことを思い出した。そしてその時急に気がついた。男って、男っていう生き物は、あれをずーっとやってるんじゃないかと。甥っ子にとってのロボットは、私の夫にとっては釣り竿で、隣家の息子にとってはギターで、向かいの小父さんにとってはクルマで…要するに、手にしたオモチャでずっと遊んでいたいんだね。

私も昔は生意気な女だったので「男も女も同じ人間でしょ!」と思っていた。「男ってそういう生き物だ」とか「女にはわかるまい」なんて言われると「ファッ!何言ってんの?そんなの理由になんないし!」と突っかかったものだ。若かった。今はもうそんな元気ないもんね。いちいち真っ向勝負では身が持たない。日常生活というものは正論だけじゃやっていけないと悟った。違う生き物と思えば対処の仕様がある。

男ってガキ。

以上です。

 

 

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 これはまぁ…おそらく半分フィクションみたいなものだと思うんですが

なんか、カッコつけちゃってるけど、やってることはアホですから