ビョルンステェルネ・ビョルンソン「鷲の巣」

 (ビョ、ビョ、ビョル…絶対一回じゃ言えなさそうな名前…)

ビョルンステェルネ・ビョルンソン(1832~1910)

ノルウェーの劇作家・小説家。明るく調和的な作品を書く一方、ドレフュス事件や被圧迫民族保護に積極的態度を示し「人道の戦士」と称された。戯曲「破産者」、小説「日向丘の少女」「アルネ」など。(大辞林第3版より)

ノーベル文学賞受賞者でノルウェー国歌の作詞も手がけたという、国民的文豪だそうです。面白いエピソードとか、何か無いかな?ってネットで探してみたんですけど情報が本当に少なくて…一番詳しかったのが各百科事典の引用をしているココでした。 

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さて、鷲の巣。5ページくらいですからあっという間です。実にシンプルなお話でしたよ。

舞台は崖に囲まれたエンドレゴォルという小さな村。高い高い崖の上には鷲の巣がありました。鷲は村の家畜や人の子供を襲うので、人々にとって恐怖の対象でしかありません。

村には、かつて勇敢な兄弟が崖を登り鷲の巣を叩き落とした、という伝説があります。

時代が変わり、再び鷲がエンドレゴォルの崖に巣を作ります。近年、崖に届いた者はいませんが、鷲のせいでどれだけ被害があるか、いつか誰かがなんとかしなければ、という村人の共通認識はあるのです。しかし容易でないこともみんな分かっている。挑戦する者はそうそういないのです。

ある日村の青年 ライフ が、巣を取り除く為に崖を登りはじめます。まだ若いライフの挑戦に対して、村の年寄りたちは「無謀だ」と言い、若者たちは「やるが良い」と言います。

ライフはあと少しというところで足を滑らせ落下、地面に叩きつけられ絶命してしまいます。

彼の亡骸に駆け寄り泣き崩れるライフの許嫁。村一番の長老が彼女に声をかけたところで物語は終わります。その長老の言葉。

「これは馬鹿げたことだった。けれども

それも善い事だ、誰にもとゞかれない、あんな高い處に、何かゞ懸かってるといふことは」

 

ノルウェーの近代史って私は全然知らないのですけど、このビョルンソンという人はある種の政治的運動の先頭に立っていた人らしいので、その辺りのことを、何か教訓として発しているのかなと思いました。結果より、行動することの意味、みたいな。

伝説の兄弟とライフでは真逆の結果になってしまったけれど、目の前の困難が人の気持ちをかきたてる、難題があるから立ち向かおうとする者が現れる、っていう事ですかねー。

そこまで考えなくても「できっこないをやらなくちゃ」ってシンプルな解釈で良いような気もしますが。

ビョルンソン、翻訳されてる作品はごく僅かですが「鷲の巣」に関してはKindle青空文庫でそれぞれ無料で読むことができますよ。興味がある方は是非読んでみてくださいね。

 

鷲の巣

鷲の巣

 

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