満月の夜、どうぶつの森を走る

某月某日

用事があって車で出かけ、帰りが夜になった。自分の運転で峠越えをする。ルートは二通りある。二つのうち一つAは小さな峠を二つ超える急勾配のコース。もう一つBは一箇所だけ難所があるけど後は楽ちんなコース、時間的には道路の混み具合にもよるけどAの方がちょっとだけ早い。行きはBを通ったので帰りはAを通ることにした。

夜間の峠越えで特に気をつけなければいけないのは動物の飛び出しだ。昔のことだけど、飛び出してきた野生動物を車ではねてしまったことがある。そこそこ大きな生き物だったが車のスピードがあまりでていなかったこともあって、動物は道路の上をスーっと横滑りしたあと自分でおきあがって森の中へ走り去ってしまった。そして私の、6日前に納車になったばかりの新車はボンネットが凹んだ。凹んだだけで故障はなかったが、ボンネットの交換に二ヶ月分のバイト代が消えた。それから慎重すぎるくらい慎重になっている。野生動物が移動するのは早朝と日没後が多い気がするので(自分が遭遇する確率でそう思っているだけ)その時間に運転するときは、こちらの存在を知らせるためにカーステレオのボリュームを上げ、少々寒かったりするが窓を開けて音がよく響くようにしていた。

Aのルートで野生動物に遭遇したことはそれまで一度もなかった。しかしこの日は合計四匹が飛び出してきた。三匹めまではなんの動物かわからなかったがイタチかキツネかアライグマか…そんなものだろう。四匹目は柴犬ほどの大きさのウサギだった。ウサギは道路の真ん中までぴゅっと飛び出し、私のクラクションに一瞬止まってこちらを振り向いた。いきなりの大きな音、というのは逆に興味を引くようだった。動物がみんなそうなのかは分からない。しかし最初に出てきた二匹も大音量の音楽やクラクションがまるで聞こえていないかのようにじゃれあいながら道路を渡り、茂みに消えた。祭りにでも行く子供のようだった。一匹出るとまた出るよ、というのはよく聞く話だけど、それにしても、ほんのわずかの時間に四匹も出て来るなんて、山奥で動物の集会でもあったのかしら???

 

この夜、約二時間半の道のりは長谷川きよしの40周年ライブ盤がおともでした。初めて聴きましたが“圧巻”の一言につきます。(下の動画は2012年のものですがCDと同じパーカッション仙道さおりとのパフォーマンス) ぜひ一度生で見てみたいものだと思いました。

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似たようなものね(旦那の出張と嫁の里帰り)

お題「ひとりの時間の過ごし方」

(ごく)一部の主婦の間で「祭り」と言われる日があるのをご存知だろうか。それは、主婦の夫が出張や旅行などで終日、あるいは数日不在であることをさす。その日、主婦は一切の家事をせず、極力ダラダラと過ごすことを心がける。普段夫に栄養のバランスがどうだとか規則正しい生活だとかエラソーに言っているが、今日ぐらい料理はしなくてもいいんじゃないか。出前か弁当、カップ麺なんかにしたい。なんならご飯もいらない、スーパーの惣菜やスナック菓子や甘いもので済ませてもいい。洗い物は出したくない。時間なんか気にせずソファで足を伸ばし録りためた連ドラや映画を見たり漫画を読みふける。日頃夫にはソファで寝るなと口うるさく言うが「祭り」の日は堂々と自分がソファで朝まで寝る。そして夫が帰って来る前には注意深く「祭り」の痕跡を消し、何事もなかったように風呂を沸かし夕食を作る。

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奥さんが実家に里帰りするので三日も家にいない…ひとりになれるのが嬉しくて浮かれるお父さんの歌。いつもは休みの日でも、やれ早く起きろ、掃除の邪魔だ、だらしない格好でウロウロするなと口うるさく奥さんに言われているが今日は自由だ。布団は〝敷きっぱ〟パンツ一丁で新聞なんか読んじゃったりして、誰にも文句言われないから「新聞はそこらにバラ撒こう」なんてハシャイでいる。

わかる、わかるな〜このお父さんの気持ち。普段家族と暮らしている者にとっては、たまにしかない「(自分以外)誰もいない、帰ってこない日」はイベントなんだよね。別に家族とうまくいってないとかじゃなくてさ。それにしても、あの張り切ってダラダラしちゃう感じは何なんだろう…面白いよね笑笑

 

Squeezin’&Blowin’

Squeezin’&Blowin’

 

 

 

 

 

 

思い出の行方

写真の整理をしていた。家族の写真はパッパと選り分けて終わり。たくさんあるけど意外とスムーズに終わった。問題は自分の写真。懐かしかったりいろいろ思い出すこともあってそれはそれでいいんだけど、これ、自分が死んだあとどうなるのかなとフト思った。私のアルバムはほぼ私しか見ることがないものだし死んだあと誰かに見られるというのもいい気はしない。捨てようかと一瞬思ったけど(今じゃなくてもいいか)と思い直して元に戻した。一瞬でも捨てようと思った自分は、歳をとったんだなぁと思う。自分の過去の写真は、家族や親戚と顔を見比べて遺伝子の妙を感じるとか自分若いな〜と思うくらいだし、友人との写真だって思い出がないわけではないが死ぬまでとっておきたいほどのものは正直ない。〝縁側でアルバムを開いては〜〜〟なんていう歌があったけど、この先、老化現象が進むと昔の写真を見たくなるような心境になるのかしらね…

 

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「一生とっておきたい写真はない」と言い切ったけど、こんな歌を聴いて切なくなったりする

まだまだですな

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今更遅いけど

私が高校生だった頃のこと。兄一家が「年越し」のために我が家(実家)を訪れた。2歳の甥っ子は、クリスマスプレゼントにパパから貰ったロボットを、戦利品のように掲げて私に見せた。そして「ジャーン!ジャーン!ジャジャーン!テテッテテッテテッテテッテ〜」と歌いながらロボットの手足をガシャガシャ折り畳んだ。するとアラ不思議、ロボットは戦車になった。私が「わぁ!すごいなぁ〜」と言うと甥は鼻を膨らましてどうだと言わんばかりの顔をした。そしてまた「ジャーン!ジャーン!ジャジャーン…」今度はさっき畳んだ所と違う箇所を伸ばし始めた。戦車はマシンガンになった。レバーを引くと「ピョロンピョロン」と間抜けたサイレンみたいな音がして赤いランプが点滅した。ドヤ顔で私を見る甥。「カッコイイ〜!!」大げさにリアクションしてやるとまた「ジャーン…」が始まる。1時間ほど付き合っただろうか。私の方が先に飽きてしまった。私は甥の前からそっと離れたが、彼は寝るまでの間ずっと、夢中になってそのロボットで遊んでいた。まだろくすっぽ喋れない2歳児だったが、宝物をゲットしたのが嬉しくてたまらない、その気持ちは言葉で説明されなくても充分に伝わってきた。

 私は大人になってから、しかもまあまあの小母さんになってからふとそのことを思い出した。そしてその時急に気がついた。男って、男っていう生き物は、あれをずーっとやってるんじゃないかと。甥っ子にとってのロボットは、私の夫にとっては釣り竿で、隣家の息子にとってはギターで、向かいの小父さんにとってはクルマで…要するに、手にしたオモチャでずっと遊んでいたいんだね。

私も昔は生意気な女だったので「男も女も同じ人間でしょ!」と思っていた。「男ってそういう生き物だ」とか「女にはわかるまい」なんて言われると「ファッ!何言ってんの?そんなの理由になんないし!」と突っかかったものだ。若かった。今はもうそんな元気ないもんね。いちいち真っ向勝負では身が持たない。日常生活というものは正論だけじゃやっていけないと悟った。違う生き物と思えば対処の仕様がある。

男ってガキ。

以上です。

 

 

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 これはまぁ…おそらく半分フィクションみたいなものだと思うんですが

なんか、カッコつけちゃってるけど、やってることはアホですから

 

 

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スティーリー・ダンのAja

“彼らは決して完璧など求めてはいない。繰り返し聴けるものを求めているだけだよ。だから完璧と言うことを通り越して自然になるまで、即興で演ってるように感じられるまでやるんだ。嫌味なまでにキレイで完璧なものが目標じゃない。それらを超越してるんだよ”スティーリー・ダン77年発表のアルバムAjaのレコーディングに参加したギタリスト、ディーン・パークスの話です。

ウォルター・ベッカーさん死去

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170904-35106714-cnn-int

つい先日、下の DVDを購入して見たばかりでした。私は音楽を聴くのは大好きですが、楽器もできませんし音楽のセオリーなど全く知識はありません。だから尚更、いい音楽がどのようにして出来上がっていくのかという過程にはとても興味があります。このDVDはざっくり言うと、Ajaのアルバム発売から約20年経って、スティーリー・ダンドナルド・フェイゲンウォルター・ベッカーのふたりがレコーディングの秘話を語る、と言うもので、オビには“フェイゲン&ベッカーが自らミキシングコンソールを操り、オリジナルマルチトラックを聴きながら、各曲のサウンドをパートごとに徹底解説!”と書いてあります。スティーリー・ダンといえば、なんとなくイメージだけでクールで緻密で…と思っていましたが(もちろんそういう面も見えるのですが)全体を通して見るとそれ以上に彼らは音楽が大好きで、一癖も二癖もあるセッションマンたちの魅力をどう引き出そうか思いを巡らせていたことなどもうかがえました。

私が特に印象に残ったのは、最後の方でベッカー氏が“僕ら世代のソングライターが最も影響を受けた作詞家はボブ・ディランであり、ディランがロックの歌詞の可能性を広げ歌詞はもっと自由であっていいんだと教えてくれた”と語っていたところです。

参加したミュージシャン、エンジニア、プロデューサー…それぞれの立場からの証言もふんだんに盛り込まれています。とても見応えがありました。

 

 

 

 

何がって、帽子(再投稿)

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誤って削除したので再掲します。すみません。
結構田舎に住んでいる。どのくらいかって?……僻地◯級の限界集落で、バスは来るけど地獄表で、たまにスカートを穿けば「どっかいくの?」と訊かれ、毎日長靴でウロチョロしても変な目で見られない、そんなステキなパラダイス、INAKA。
行きたい時に行きたいところに行こうとしても、車がなければ話にならない。田舎暮らしを始めた頃は家に車が一台しかなくて、家族が通勤に使っていたから、買い物すらままならなかった、免許はあるのに。自分の車を持ってやっと自由になれた。今日も安全運転です。
こんな土地に住んでいて、ちょっとドライブにでも行こうと思うと山の一つや二つ越えるのはとても普通のことだ。トム・ペティという人の曲は風景に良く合う。このYouDon′tKnowHowItFeelsは、自分のアシがなくて退屈な日々を送っていた頃、唯一の楽しみだったラジオに“ハガキで”リクエストしてかけてもらった思い出がある(電波の届かない場所だったのでFMを聞くために外にアンテナを設置していた)。今はメールが主流だけど、その頃のリクエスト番組はハガキ、FAX、メールがごちゃ混ぜの時代だった。もちろんこの曲が入ったアルバムCD「WildFlowers」も持っていて常に車に積んである。
トム・ペティはアメリカではとても人気のあるアーティストだそうだ。動画投稿サイトでは満杯のスタジアムで歌う姿がたくさん見られるしそれぞれの曲の再生回数もすごい。この曲はシングルカットされていたと後から知った。全米チャート13位。PVもカッコいい。
PVを見ていたらトムの帽子に目が留まった。頭が入るクラウン部分とブリムと言われるつばの部分のクセの付け方がとっても良いあんばい。トム・ペティ、帽子が似合うね。一般につばが広いテンガロンとかカウボーイハットといわれるものは見た目のインパクトが強くなりがちだけど、つばの広過ぎないオーストラリア風のデザインはさりげなく見える。こういうチョイスの一つ一つにセンスが滲み出る。何が好きで何が合っているのか、自分の資質をよくわかっている。とても当たり前のことだけどそれを自然に表現するというのは、案外容易でないことだ。トム・ペティの音楽はいつも、真っ当で、力みがなくて、カッコいい。
この曲も好き walls
https://youtu.be/ZfS6Nl962Qg

 

ワイルドフラワーズ

ワイルドフラワーズ

 

 

MVP決定(NHKラジオ第一夏休み子ども科学電話相談)

お題「好きなラジオ番組」

番組は来週まで続くが今年のMVPはもうこの子でいいんじゃないか。何せあのダイナソー小林(小林快次 北海道大学博物館准教授)を撃沈したのだから。

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おまけ。(過去の放送)

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